日本生理学会雑誌80巻2号

CONTENTS

表紙の説明

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〈表紙の図〉

大会名:第94 回日本生理学会大会

演題番号:1P-157

演題名:マリネスコ-シェーグレン症候群のゼブラフィッシュモデル

演題名(英語):Novel zebrafish models of Marinesco-Sjögren syndrome

演者:川原玄理,林由起子

所属:東京医科大学医学部病態生理学分野

説明(キャプション):

 マリネスコ- シェーグレン症候群は小脳変性,①先天性白内障,②小脳変性,③知的障 害,④ミオパチーを四徴とする疾患である.原因遺伝子SIL1 にコードされるSIL1 タンパ ク質は小胞体シャペロン分子であるBiP( binding immunoglobulin protein)のADP/ATP 交換に関与する因子として知られており,SIL1 の不全によりタンパク質品質管理不全が本 疾患の病態と考えられている.

 アンチセンスモルフォリーノオリゴ(MO)によりゼブラフィッシュsil1 の発現を抑制 し,その表現型を検討した結果,コントロール群(CTR)と比べ,眼の大きさが小さくな り(A),筋構造異常がみられ(B),小脳内のプルキンエ細胞数の減少(C),といった表 現型が得られた.これらの表現型は本疾患患者で見られる変化と類似しており,優れたモ デル動物として活用出来ると考えられる.

A:眼の大きさの測定

sil1 発現抑制により眼のサイズの小さな個体が多く観察される.

B:Birefringence 解析による筋構造観察

sil1 発現抑制を行った個体では筋構造異常が観察される.

C:抗Parvalbumin 抗体による小脳内のプルキンエ細胞の染色(緑)

sil1 発現抑制を行った個体では小脳のプルキンエ細胞の数が減少している.

利益相反の有無:なし