平成13年度 第1回常任幹事会速報

第78回日本生理学会前日の3月28日に常任幹事会が開催されました。会議の主な報告事項、審議事項について速報ニュースとしてお知らせします。日本生理学雑誌(日生誌)の編集委員が書いた記事としてお読み下さい。正式な議事録は後日、日生誌に掲載される予定です。

主な審議事項

  • 常任幹事の任期について
    常任幹事の若返りを推進し、学会の活性化を計るため、常任幹事の任期制限を導入することが、今回正式に本郷庶務幹事より提案された。原案(1期3年で連続して2期6年まで)について活発な議論がなされた。最終的に常任幹事会の継続性を維持するため、1期4年制とする(1任期終了後2年間は再選できない)、2年毎に半数改選という案が賛成多数で採択された。この任期制は次の各地区の評議員による常任幹事選挙(平成14年1~2月)から実施されることになった。来年の次期常任幹事の選挙の際には、現行の3年任期で2期6年以上の常任幹事は被選挙資格はなく(1期3年の常任幹事は被選挙資格がある)、また、各地区で選出された常任幹事候補の半数は4年任期とし、半数を2年任期(上位当選者4年、下位当選者2年)とすることが決まった。
    なお、次期常任幹事の選挙後最初の常任 幹事会において推薦された候補者の中から特別枠の常任幹事予定者数名を投票により選出することが承認された (これにより常任幹事が特定の分野に片寄ったりした場合など是正される)。
  • 「生理学領域における動物実験に関する基本的指針」改訂案について
    動物実験に関する委員会(福田委員長代理)より、「生理学領域における動物実験に関する基本的指針」改訂案が提示され、審議のうえ、部分的修正(最後の行の「承認された実験によるものに限る」を「承認されたものに限る」に変更)することで承認された。この改訂案は日生誌(当月号)に掲載し、学会員に周知徹底することとなった。また事情により、中島祥夫委員長から福田 淳委員長に変更することが承認された。

主な報告事項

  • 庶務および会計幹事よりの報告として、平成13年3月時点で会員総数3,465名(一般会員3,240名)であること、平成13年度予算は会費値上げに伴い前年より若干増え36,608,009円となることが報告され承認された。
  • 日生誌編集委員会より、印刷所が鶴岡印刷から杏林舎へ変更となり、63巻1号から日生誌の表紙のデザイン、レイアウトなど刷新され発行された。さらにHP検討委員会(入来委員長以下8人で構成)を発足し、HPのあり方、運営方法を検討することになったむね報告された。
  • 評議員選考委員会より、平成13年度評議員候補者として26名が推薦され承認されたた。
  • JJP編集委員会(菅委員長)より、日本生理学会入澤記念JJP優秀論文賞について選考規定に沿って推薦された2編(Katsuya Dezakiらによる要素・ミクロ・分析的研究論文およびSae Uchidaらによるシステム・マクロ・統合的研究論文)が決定したことが報告された。また編集委員の半数改選の時期(平成13年)にあたり、栗原 敏(筋生理)の後任として、小西真人(東京医大1生理教授)、丹治 順(中枢神経生理)の後任として、西野仁雄(名市大1生理教授)、森本武利(腎体液消化生理)の後任として、河原克雄(北里大生理教授)、福田康一郎(呼吸生理)の後任として、本間生夫(昭和大2生理教授)、山下 博(内分泌生理)の後任として、佐久間康夫(日本医大1生理教授)、また葛西道生(生物物理)は、生物物理学会の推薦で、再任という案が掲案され承認された。
  • 学術・研究委員会より、科学研究費補助審査員候補者選挙の日程を少し早めて行うこと、および科研費補助金細目のキーワードについて、現行のキーワードでは細目の研究領域をカバーできていないことから変更案が提示された。
  • 動物実験に関する委員会より、環境庁の第9次鳥獣保護事業計画の基準が策定されたこと、これと関連して科学研究費「総合脳」の支援によるサル情報ネットワーク準備会の進展状況とサルの繁殖コロニー設立要望書の必要性について報告された。
  • 奨励賞選考委員会より、平成12年度学会奨励賞の受賞者3名(礒村宣和、川田 徹、増田正雄)が決定したことが報告された
  • IUPS招致委員会より、8年後の(2009年)のIUPS大会(前回委員会で大会招致することが決定)に向け、IUPS事務局への提案として、開催地は京都、統一テーマは“ Function of Life: Elements and Integration ”とすること、日本生理学会年次大会合同開催とする。またCore memberによりLocal organizing Committee, Program Committeeを組織することなどが報告された。なお招致委員会のあとは準備委員会を組織し、発足させることが報告された。なお、第34回IUPS大会(ニュージーランド)の総会代議員会(ここで開催地決定)へわが国代表として代議員6名を派遣することが決まった。
  • 次回(平成14年)、次々回(平成15年)日本生理学会大会について、それぞれ当番幹事より第79回日本生理学会大会は当番幹事広島大学で平成14年(3月28~30日:県立広島女子大学キャンパスを会場として開催されること、第80回大会(平成15年)は当番幹事福岡大・医で、3月15、16日頃福岡で開催される予定であることが報告された。以上

    ( 日生誌編集委員  青木 藩  記 )