CONTENTS
- OPINION - バックグラウンドからフォアフロントへ:細胞生死と生体恒常性に関わるセンサーチャネル (中編) (岡田泰伸) P.1~
- SCIENCE TOPICS - 三叉神経のワサビ受容体による危機回避 (米満 亨・桑木共之) P.11~
- SCIENCE TOPICS - 小脳によるリズム情報処理のメカニズムを解明 (大前彰吾・田中真樹) P.11~
- PROFILE - 松岡 達 P.13~
- EDUCATION - “2 度目”の生理学 (岡田絵里子) P.14~
- 若手の広場 - 「解析」の生理学 (佐々木拓哉) P.16~
- AFTERNOON TEA - 古山 昭 P.19~
- AFTERNOON TEA - 松崎健太郎 P.19~
- CALENDAR - 主な研究集会日程 P.22~
- 特集/SYMPOSIA - AMPA 受容体トラフィック研究の新展開(S11) P.23~
- 特集/SYMPOSIA - リハビリテーションと運動機能回復(S21) P.25~
- 特集/SYMPOSIA - 脳可塑性研究の新展開:生理機能から疾患まで(S32) P.27~
- 特集/SYMPOSIA - 心臓における興奮伝播と不整脈(S39) P.28~
- 特集/SYMPOSIA - 最近の研究倫理の動向(S47) P.29~
- 特集/SYMPOSIA - シナプスリモデリングのメカニズムと生理的意義(S60) P.31~
- 特集/SYMPOSIA - 高次機能と呼吸(S62) P.32~
- ABSTRACTS - 第45 回東北生理談話会 P.33~
- RECORDS - 国際生理学会教育ワークショップ報告 (松尾 理) P.41~
- SYMPOSIA (Pt.2) - SYMPOSIA WEB 版 vol.76, No.1 (Pt 2)
表紙の説明
第90 回日本生理学会大会
演題番号:3PK-212
演題名:行動中のマウスのための小型無線カルシウム記録装置
Miniaturized wireless calcium recording system for freely moving mice
演者: 鈴木崇之1, 鴨志田敦史1,2, 本間千尋1, 山田一之1, 水中 賢3, 荒井研一3, Matthew E. Larkum4, 宮脇敦史5, 村山正宜1
所属: 1 理化学研究所・脳科学総合研究センター・行動神経生理学研究チーム, 2 日本ナショナルインスツルメンツ株式会社, 3 オリンパス株式会社, 4Neurocure Cluster of Excellence,Department of Bioloby, Humboldt University, Berlin, Germany, 5 理研BSI-オリンパス連携センター
自由行動下の動物から神経活動を記録することは行動の神経基盤を理解する上で極めて有用である.電気生理学的手法を用いた自由行動下からの記録は近年多くみられるようになったが,遺伝子コード型蛍光プローブなどの光学的測定法の発展に伴って光学的測定法の重要性が増してきた.そこでわれわれは遺伝子改変動物として広く用いられているマウスを対象とした無線カルシウム記録装置を開発した.
A.無線カルシウム記録装置:蛍光検出器
B.無線カルシウム記録装置:制御基板
C. 無線カルシウム記録装置をマウスに取り付けたところ
D. 無線カルシウム記録装置を用いて麻酔下で記録した一次体性感覚野のカルシウム応答.後ろ足刺激(HLS)によって生じた応答(黒線)と自発的な応答は共にカドミウム投与によって消失した(赤線).
E.無線カルシウム記録装置を用いて自由行動下で記録した一次体性感覚野のカルシウム応答.上は記録中のマウスの軌跡(赤線)と記録後1 秒ごとのマウスの位置(黒丸).下はカルシウム応答.自由行動下で観察されたカルシウム変化(黒線)はカドミウム存在下(赤線)では観察されなかった.本発表について,開示すべき利益相反関係にある企業等はない.