CONTENTS
- CALENDAR - 主な研究集会日程 P.381~
- INFORMATION - 生理研研究会「カルシウムシグナリング研究の新潮流2」 P.377~
- INFORMATION - 独立行政法人 科学技術振興機構 プレベンチャー事業 平成15年度採択課題研究開発 成果報告会 P.377~
- INFORMATION - 日産科学振興財団(2006 年度)「学術研究助成」募集 P.377~
- INFORMATION - 第1 回トランスポーター研究会 P.377~
- INFORMATION - 公益信託時実利彦記念賞平成19 年度申請者の募集について P.377~
- AFTERNOON TEA - 坂田三恵「南の国から」 P.373~
- AFTERNOON TEA - 秋山直生「全てが大切な経験!」 P.373~
- HELLO PSJ - ドイツ→アメリカ→ドイツ放浪記 ─ The Scientific Nomad のススメ─ (桂林秀太郎) P.370~
- PROFILE - 多久和典子 P.368~
- LECTURES - 脳の性分化 (佐久間康夫) P.355~
- カテゴリーなし - 国際生理科学連合第36 回世界大会(IUPS2009)開催へ向けて (栗原 敏) P.354~
- VISION - 研究者の姿勢 (泉井 亮) P.353~
- AFTERNOON TEA - 山崎将生「ゆとりは何処へ旅をする?」 P.373~
表紙の説明
第83回日本生理学大会(前橋)
演題番号:1P1-090
演題:「破骨細胞のNa+/Ca2+交換輸送体の発現とその骨吸収機能への関与」
演者: 鍛治屋浩1, 李 京平1, 中尾彰宏1, 岡本富士雄1, 岩本隆宏2, 岡部幸司1
所属: 1福岡歯科大学・細胞分子生物, 2福岡大学・医・薬理
「破骨細胞の骨吸収機能におけるNa+/Ca2+交換輸送の役割」
破骨細胞は骨基質に密着し,ruffled borderを介したH+分泌により骨ミネラルを吸収する.吸収窩内で溶解したCa2+は40mM近くまで濃度が上昇し,ruffled borderを介して組織液中に放出される.今回,このCa2+輸送へのNa+/Ca2+交換輸送体(NCX)の関与について検討した結果,破骨細胞には3種類のNCX(NCX1.3,NCX1.41,NCX3.2)が発現し,NCX阻害剤や各NCXのsiRNA は,NCX電流やNCX を介したCa2+流入を抑制すると共に,破骨細胞の骨吸収を低下させることが明らかとなった.従って,破骨細胞のNCXは高Ca2+濃度環境のruffled border膜においては,reverse modeを介して遊離Ca2+を細胞内に取込み,組織液中にCa2+を輸送する重要な役割を果たしていると考えられた.