日本生理学雑誌 第67巻 3号

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表紙の説明

第81回目本生理学会大会 (札幌) 演題番号: 2P005

演題:「輪状甲状筋運動ニューロンの発声, 咳, 嚥下時における膜電位変化」

“Membrane potential changes in vocal cord tensor motoneurons during breathing, vocalization, coughing and swallowing.”

Abstract #180: Japanese Journal of Physiology 54 (Suppl) S109 (2004)

演者: 沼澤 環1・2, 柴 啓介2, 中澤 健1, 小野健一1・2

所属: 1千葉大院・医・神経情報統合生理, 2千葉大院・医・耳鼻咽喉科

左: 実験方法. 輪状甲状筋運動ニューロン (CTM) は上喉頭神経 (SLN) 刺激に対する逆行性応答により同定した後, 細胞内記録を行う. 非動化発声は中脳中心灰白質(PAG)刺激にて, また非動化咳および嚥下はSLN刺激にて誘発し, それぞれ神経電図上の活動パターンにより同定する (Ph-X, 迷走神経咽頭枝; PHR, 横隔神経; ABD, 腹筋神経).

右: 非動化発声時におけるCTM膜電位変化の1例. 安静呼吸時では吸気相に軽度の脱分極がみられるが,PAG刺激中では呼気相すなわち発声相に強い脱分極とburst発火がみられる.