日本生理学雑誌 第66巻 7,8号

CONTENTS

表紙の説明

「“眼球運動”をテーマとした生理学実習─学生が生理学に興味を持つ実習を目指して─」

和田佳郎, 山下勝幸

日生誌 Vol. 65, No. 12: p395, 2003

図8 . 温度性眼振の記録例
a: DC 増幅器による10 deg 校正の例.
b: 頭が左へ回転すると右水平半規管の内リンパ液は慣性力により時計回りに流れ, 有毛細胞を (抑制) 刺激する. その結果 (神経経路は省略), 眼 球は右へ回転する (VOR).
c : 冷水によって右水平半規管の内リンパ液に対流が生じ, bと同様の刺激となる (対流説).
d : 冷刺激が右の前庭器あるいは前庭神経の機能を直接抑制する (直接刺激説).
e : 右の外耳道に冷水を注入し頭を仰臥位から30 deg 前屈させると緩徐相が右方向の眼振が出現する.
f : e から頭をさらに90 deg 前屈させると眼振は消失する.
g: f から頭をさらに90 deg 前屈させると眼振はe と逆方向になる.
g: 頭をe の位置に戻すと再び右方向の眼振となる.

(本文参照)