日本生理学雑誌 第85号2号

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表紙の説明

〈表紙の図〉
大会名:第 99 回日本生理学会大会
演題番号:2P04-03
演題名:CMOS イオンイメージセンサによって捉える生体脳の pH ダイナミクス
演題名(英語):CMOS-based bio-image sensor reveals spatiotemporal proton dynamics in the living brain.
演者:堀内 浩1,揚妻正和1,石田順子1,Cheung Lawrence Dennis1,澤田和明2,鍋倉淳一1
所属:1.生理学研究所 生体恒常性発達研究部門,2.豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系

説明(キャプション):
生きた個体動物において細胞外イオン環境がどのような時空間的規模で変容し,どのように脳活動に影響を与えているのかはほとんどわかっていない.これには高精細な細胞外イオンイメージング技術がないことが大きな障壁となっていた.演者らは CMOS センサの原理を応用した細胞外 H+ を高時空間分解能で捉えるイオンセンサを新たに開発し,生体マウスの一次視覚野における細胞外 pH イメージングを行った.その結果,視覚刺激によって生体微小環境における神経活動に応じたpHの微小変化を捉えることに初めて成功した.

A:CMOS イオンイメージセンサの全体像.右側のチップが生体挿入部分.
B:センサチップの拡大図.チップ幅:1.76 mm,センシングエリア:0.72 mm×3.00 mm.厚さ:0.1 mm.
C:センシングエリアの拡大図.画素の大きさ:23.55 µm × 23.55 µm(空間分解能).
D:マウスの脳にセンサを刺入し,視覚刺激によって空間的に異なる神経細胞を刺激した.
E:視覚刺激による局所的な細胞外 pH 変化を捉えた.
F:視覚刺激による細胞外 pH の微小な時間変化を捉えた.

利益相反の有無:なし
出典:Horiuchi et al, Nat Commun 11, 712(2020)を改