2023年度 第14回 入澤彩記念女性生理学者奨励賞(入澤彩賞・若手枠)

 

大村 菜美 (広島大学 脳・こころ・感性科学研究センター)

授乳中のヒト母親における射乳知覚前後の心拍誘発電位の検討

 

<2023年度 入澤彩記念女性生理学奨励賞(入澤彩賞)若手枠 審査報告>

入澤彩賞若手枠として「学位取得後16年未満」で3年以上の正会員歴(学生会員歴を含む)を有する生理学会会員を対象に募集を行ったところ4名の応募者があった。申請者の研究分野に合わせ、男性4名、女性3名の計7名の審査員を選出して審査した。

審査は 研究業績、ライフ・ワークバランス、学会及び社会貢献度の3つの観点について、各観点の比重を研究業績50%、ライフ・ワークバランス30%、学会及び社会貢献度20%として、100点満点で評価していただくとともに、総合順位を候補者の中からつけて頂いた。また、評価の根拠も必ず記載して頂いた。

総合点数としては、1位と2位の方の評点が僅差であったため、メール審議を行い、特に、入澤彩賞若手枠であるということから、「今後の生理学研究者としての独創性という期待感も踏まえて、1位と2位の2名について再度、2人のみで投票を行う」という審査員の話し合いの結果、決戦投票となった。決戦投票の結果に関しては、すべての委員から賛同を頂き、大村菜美氏が得票数多数で、入澤彩賞(若手枠)受賞者となった。大村菜美氏は、子育てのライフイベントを契機として研究テーマを独自に発展させ、独自性が高く、質の高い研究を行っている力強さが感じられる点で高い評価を得た。

審査基準については、今後も、その年度の選考委員会で話し合いながら、より良い選考が出来るよう考慮していくつもりである。

2024年4月19日

生理学女性研究者の会運営委員会

委員長  荒田 晶子