デンマークAarhus大学・DANDRITE研究所の竹内研究室は、2018年2月に発足した研究室です。当研究室では2019年1月以降よりポスドク研究員として研究に参加出来る方を1名募集しています。
【研究内容】
長期記憶から形成される知識は、私達の日々の生活を支える中心的な認知機能です。当研究室では、ラットを使った動物モデル行動実験系(「日常の記憶テスト」、及び知識を調べる「対連合記憶テスト」)と、薬理学、分子生物学、生化学、解剖学、光遺伝学、Chemogenetics、ゲノム編集技術を用いた遺伝子改変ラット、in vivo Ca2+イメージングを統合的に組み合わせ、(1)脳の海馬に形成される日常の記憶のなかから、重要な記憶が選択的に保持される仕組み、及び(2)この保持された記憶が、大脳新皮質に保存されていると考えられている知識に統合される仕組みを遺伝子—神経回路レベルで明らかにする事を目指して研究を行う予定です。
具体的には、以下5つのテーマを中心に研究を展開します。
「日常の記憶の選択的保持」
(1)2つの異なるドーパミン依存的な新奇性回路による日常の記憶の亢進
(2)絶対的新奇性の情報を伝達する神経回路の同定
(3)絶対的新奇性による日常の記憶の亢進に関与するタンパク質の同定
「新たな情報の知識への統合」
(4)ドーパミン依存的な新たな情報の知識への統合
(5)前頭前野における新たな情報の知識への統合
今回は「新たな情報の知識への統合」の研究テーマに従事して頂ける博士後研究員の方を募集ております。
【参考文献】
1. Duszkiewicz, A.J., McNamara, C.G., Takeuchi, T.§ and Genzel, L.§ (2018) Novelty and Dopaminergic Modulation of Memory Persistence: A Tale of Two Systems. Trends in Neuroscience. In press. §Co-last Author.
2. Yamasaki, M.§ and Takeuchi, T.§ (2017) Locus coeruleus and dopamine-dependent memory consolidation. Neural Plasticity, Article ID 8602690, 15 pages. §Co-last Author.
3. Takeuchi, T.*, Duszkiewicz, A.J.*, Sonneborn, A.*, Spooner, P.A., Yamasaki, M., Watanabe, M., Smith, C.C., Fernández, G., Deisseroth, K., Greene, R.W. and Morris, R.G.M. (2016) Locus coeruleus and dopaminergic consolidation of everyday memory. Nature, 537: 357–362. *Co-first Author.
4. Takeuchi, T., Duszkiewicz, A.J. and Morris, R.G.M. (2014) The synaptic plasticity and memory hypothesis: encoding, storage and persistence. Phil. Trans. R. Soc. B, 20130288.
5. Tse, D.*, Takeuchi, T.*, Kakeyama, M., Kajii, Y., Okuno, H., Tohyama, C., Bito, H. and Morris, R.G.M. (2011) Schema-dependent gene activation and memory encoding in neocortex. Science, 333: 891–895. *Co-first Author.
【勤務地】
DANDRITE (Danish Research Institute of Translational Neuroscience),
Ole Worms Allé 3, 8000 Aarhus C, Denmark
DANDRITEはデンマークに設立されたEuropean Molecular Biology Laboratory (EMBL)の北欧パートナー研究所であり、神経科学に特化した研究を行っています。
【待遇】
2年契約ですが、契約更新可能です。月給は経験によりますがおよそ39,000デンマーククローネ(年金込み)。
【応募資格】
(1)博士の学位を取得されている方、取得見込みの方で、一報以上の筆頭著者論文を有する方を希望します。
(2)げっ歯類を用いた行動実験の経験があり、分子生物学、光遺伝学、in vivo Ca2+イメージング、電気生理学等の技術・実績を有する方を優先しますが必須ではありません。
(3)新しい分野を開拓したいという熱意のある方。
【着任時期】
採用は2019年1月以降になります。
【応募方法】
(1)カバーレター(これまでの研究の概要、今後の研究の抱負)
(2)履歴書
(3)推薦者(2名)の連絡先
を一つのPDFファイルにして、竹内倫徳までe-mailでご送付下さい。
【選考方法】
書類審査後、面接(電話あるいはスカイプ)を行います。書類審査を通過した方は、関連ある研究テーマに関して、文献レビューを書いて頂きます(A4、1ページ)。その後、最終審査のために研究室を訪問していただきます。
【問い合わせ先】
竹内倫徳(Tomonori Takeuchi, PhD)
E-mail: tomonori.takeuchi@biomed.au.dk
Associate Professor/AIAS-COFUND fellow
Team Leader at DANDRITE
Nordic-EMBL Partnership for Molecular Medicine
Department of Biomedicine,
Aarhus University
Ole Worms Allé 3
Building 1171, Room 211
8000 Aarhus C
Denmark
E-mail: tomonori.takeuchi@biomed.au.dk
Mobile: +45-9350-9098
Homepage: http://aias.au.dk/aias-fellows/tomonori-takeuchi/
FaceBook: https://www.facebook.com/tomonori.takeuchi.37
Twitter: https://twitter.com/t7_tomo