「基礎医学教育・研究の活性化に対する要望書」を提出

2010年2月17日、基礎医学系4学会である日本生理学会(岡田泰伸会長・理事長)・日本解剖学会(内山安男理事長)・日本生化学会(北潔会長)・日本薬理学会(成宮周理事長)の会長・理事長の4名が集まり、民主党および文部科学省への提言を行いました。これは、基礎医学の現状と未来における人材育成や基盤研究経費に対する危機的状況を訴えるためのもので、このように基礎医学4学会の会長・理事長が一堂に会し、要望を提出することはこれまでになかったことです。「基礎医学教育・研究の活性化に対する要望書」と題された要望書は、川端文部科学大臣をはじめ、文部科学省政務3役ならびに、内閣府の科学技術担当政務3役あてに提出されました。

17日当日には、4学会長・理事長が国会および文部科学省を訪れ、要望書を、民主党の広野ただし副幹事長および文部科学省の後藤斎政務官に手渡しました。とくに、文部科学省では、後藤政務官とともに高井美穂政務官も議論に加わり、基礎医学教育の役割や基礎医学研究の現状、医学や医学研究にかかわる人材の育成と基盤的な支援について、幅広く議論が行われました。広野副幹事長や後藤政務官からは、医学を担う人材の育成は国家戦略の基本であるという立場から、今後の対応策と支援に前向きなご意見をいただきました。

なお、この提出の際には「日本解剖学会・日本生理学会による基礎医学教育・研究アンケート結果について」(日生誌別冊)と「日本生化学会、医科生化学・分子生物学教育協議会 - 基礎医学教育・研究の危機アンケート結果について」(生化学誌別刷)を参考資料として添付いたしました。

<関係記事が科学新聞2010年2月26日(金曜日)に掲載されました>