第82回日本生理学会大会「感覚合同グループディナー」の報告

第82回日本生理学会における感覚合同グループディナーは平成17年5月18日(水)午後6時30分より仙台ガーデンパレスで開催されました。感覚合同グループディナーは元々視覚グループディナーが10数年前に名称を変えたもので、視覚の研究者に留まらず広く感覚の研究者と情報交換を行う場としてほぼ毎年開催されております。この3年間は利き酒を話題にして、交流を深めてまいりました。今回は世話役の私(岩手医科大学歯学部 北田泰之)が味覚生理を専門としているものですから、山本隆先生(大阪大学大学院人間科学研究科行動生態学講座 教授)に「おいしさの生理学」のタイトルで話題提供をお願いしました。

参加者は34名でその内、学生は6名でした。研究分野は味覚系14名、視覚系7名、嗅覚系4名、体性感覚系3名、その他6名でした。

山本隆先生はこれまで、味覚生理の分野で大きな成果を上げてこられましたが、最近は味覚研究の中でも究極のテーマである「おいしさ」に挑戦され、次々とインパクトのある発表をされておられます。ラットの摂食・飲水行動学的アプローチから、「おいしさ」の脳内機序を解説して戴きました。

山本隆先生の講演後、立食パーティーに移りました。金子章道先生から乾杯の音頭をとって戴きパーティーが始まりました。金子先生は視覚グループディナーから感覚合同グループディナーへの発展に尽力された先生であります。同じ感覚生理を専門にしながらも日頃は交流の少ない他の感覚系の先生と交流できるいい機会となりました。また、今回のテーマ「おいしさ」の生理学的意味を噛みしめながら料理に舌鼓を打ちました。

次回は、視覚生理学がご専門の渡辺修一先生(埼玉医科大学生理学 教授)にお願いすることになり、散会となりました。

平成17年6月22日

(文責:岩手医科大学歯学部口腔生理学講座 北田泰之)