第31回シナプトロジストの会の報告

今年度幹事:小倉明彦(大阪大学大学院生命機能研究科)

日時:平成19年3月20日 19時〜21時
会場:大阪市天王寺区石ヶ辻町19-12 ホテルアウィーナ大阪 金剛の間
参加者:49名(大学等職員 39名(うち 2名招待)、学生 10名)

概要

「シナプトロジストの会」は今回で第31回を迎え、30年を1世代と数える習慣に従えば、第2世代の第1回ということになります。そこで、世代間交流の企画として、第2世代から久場博司博士(京都大学大学院医学系研究科助手)にプレゼンテーションを(20分)をお願いし、第1世代から博司博士の父君で本会の発足時からのメンバーである久場健司博士(名古屋大学名誉教授、現名古屋学芸大学教授)にスピーチと乾杯をお願いしました。両博士には直前までこの企画を秘密にしておきましたので、「罠にはまってしまった」と苦笑されていましたが、和やかな会になりました。

博司博士のプレゼンテーションは、本会開催直前に同博士がNature誌に発表された、音の両耳間時間差の神経符号化に関する論文(Kuba, Ishii & Ohmori, Nature 444:1069-1072)の内容を解説されたもので、細部まで完全に解説しようとすると何時間あっても足りない精緻な内容を、みごとにアブストラクトしてエッセンスを伝えてくださいました。よい意味での「古典的な」厳密に定量的な電気生理学解析で、ここまでやればここまでわかるのか、とたいへん感銘を受けました。また、健司博士が博司博士の発表を聴きながら満足気にうなずいておられたのも、とても印象的でした。

この会の開始に先立ち、同会場の別室にて幹事会を開き、来年度の幹事に加藤総夫博士(東京慈恵会医科大学教授)を選び、次回の企画をお願いしました。