第2回 日本生理学会教育委員会議事録

日時
平成17年12月3日(土)10時30分~12時30分

会場
御茶ノ水損保会館

出席者
松尾理(近畿大)、東照正(大阪大)、河合康明(鳥取大)、恵良聖一(岐阜大)、岡田隆夫(順天堂大)、前田信治(愛媛大)、前田正信(和歌山医大)、川上順子(東京女子医大)、椎橋実智男(埼玉医大)、赤池忠(北海道大)、渋谷まさと(昭和大)(順不同)

欠席者
有田秀穂(東邦大)

議長: 松尾理委員長
書記: 渋谷まさと(昭和大)

協議事項

1.コア・カリキュラムに対する対応

今年度より共用試験の本格運用が始まり,コアカリ対応が全国的な取り組みとなった.これに対して教育委員会として対応すべきかどうかを検討した.基礎統合実習を検討するワークショップ,病理学会の取り組み(3年かかってワークショップを定期的に検討し最終報告書をまとめた),イギリス,アメリカの取り組みなどが紹介された.また,現状のコアカリでは,次世代の統合的な生理学者を育てるには不十分との危機感は多くの生理学会員がもっていることをあらためて認識する一方,コアカリを改訂することが解決につながるわけではないとの意見も出された.生理学の重要性充分を理解し認識している医医療人を育成するために,動物を丸ごと扱う実習,コアカリの解釈(「正常な機能」「統合」をどこまでどう説明するかを明確にする)などの必要性が指摘されたが,時間的制約から,次期の教育委員会に引き継ぐこととなった.

2.モデル講義

仙台大会におけるモデル講義のビデオ,スライドファイルが,著作権をクリアした形でuminに生理学会員限定で公開された.MLにより前橋大会の演者を検討してきた結果,渋谷まさと(昭和大学),尾野恭一(秋田大学),大橋俊夫(信州大学)に決定したことが報告された.聞き役の学生を集める手法として,大会本部への働きかける/各大学で掲示し,春休みで帰省している学生に来てもらう/学生の1日参加は無料とする,などの可能性が検討された.

3.IUPS開催へ向けての取り組み

IUPS本大会期中,毎日教育関係のシンポジウムが開催され,IUPS教育委員会がそのプログラムを決定すること,その会議が2006-01-20に開催されるので,それまでに教育関連の希望などを松尾委員長へ連絡することが報告された.また,本大会後に開催される3泊4日のワークショップ候補地や,IUPS教育委員会がプログラム作成をすることなどが報告された.

4.実習ビデオ

7本の作品が委員会に寄せられており,DVDを作成した.一般公開用に編集する必要性が指摘された.完成品にはタイトルをつけ,委員会の正式のプロダクトとして公開することとなった.これにより,作品提供者が履歴書の「学会活動」欄に「教育委員会実習ビデオ教材作成(タイトルつける)」などと謳えることができ,さらなる提供を促進できると結論した.また,次期前橋大会において,DVD playerと会場とを確保し,展示・供覧することとした.

5.その他

将来検討委員会兼任の前田信治委員から,生理学の講座,講義の削減が進んでいる現状に対して.「生理学教育と研究に関する問題と提言」を作成したことが報告された.

以上