平成19年度 第1回常任幹事会議事録

日時
平成19年3月20日 午後1-5時

場所
大阪国際交流センター

出席者
岡田泰伸、栗原敏、小西真人、高井 章(赤池 忠代理)、河原剛一、今泉和彦、白尾智明、川上順子、高松研、持田澄子、伊佐 正、鈴木光、曽我部正博、西条寿夫、福田敦夫、高木都、松尾 理、丸中良典、山下勝幸、辻岡克彦、徳田雅明、粟生修司、亀山正樹、小杉忠誠、松田哲也、倉智嘉久、宮下保司、金子章道、宮川尚久、 山本 隆、佐久間康夫

欠席者
香山雪彦、丸山芳夫、明間立雄、彼末一之、渋木克栄、篠田義一、松井秀樹、少作隆子、

報告及び協議事項

1.会長挨拶

岡田会長から出席者に対し日頃の学会運営に対する謝辞が述べられ、本会議の内容の紹介と協力が要請された。

2.庶務報告

岡田会長から、会員数に関して平成19年3月現在で一般会員2992名、特別会員22名、名誉会員10名、準会員95名、賛助会員17名であることが報告された。会員数は減少傾向にあり、今回一般会員が3000名を割ったことから、今後の会員増加への協力が要請された。JPSの印刷業務を2008年から委託する業者について、公開入札を実施し、3件の応募があったことが報告された。印刷業務については、値段だけでなく、現在までの実績、雑誌の品質、納期などを調査した上で最終的に判断する。

3.編集・広報委員会報告

小西編集・広報幹事から、ホームページに教育関連のページを開設したことが報告された。また英語版ホームページについては、外国人研究者を対象として、日本語版ホームページの内容を英語化して原案を作成中であるとの報告があった。

4.JPS編集委員会報告

岡田委員長から、JPS編集・発行状況について報告があった。その他、JPSへの年間投稿数、海外からの投稿数、却下率が過去最高になったこと、編集委員の交代があったこと(野間昭典委員に代わって亀山正樹委員、高橋國太郎委員に代わって岡村康司委員)、新Invited Editor SectionとしてCell Sensors and Signaling (Douglas C. Eaton委員)とSynapse and Neurotransmission (Arthur Konnerth委員と狩野方伸委員)に決定したことが報告された。

5.財務報告

栗原財務幹事から、平成18年度会計(1月1日から12月31日)の決算報告、各種積立金、基金の現状報告が行われた。続いて、川上監事から監査報告が行なわれ、予算が適正に執行されていること、通帳等を確認したことが報告され、決算報告が承認された。また平成18年8月14日の法人化に伴い、有限責任中間法人 日本生理学会の決算報告(8月14日から12月31日)が行われ、承認された。平成19年度予算について、日本生理学会会計予算案と有限責任中間法人日本生理学会会計予算案が栗原財務幹事より説明され、原案どおり承認された。

6.会員委員会報告

持田委員長より、候補者24名が評議員として推薦され、承認された。

7.法人化委員会報告

本間委員長に代わって、岡田会長から現状の報告があった。来年度から中間法人の新規認可がなくなり、社団法人に統一されることになった。このような現状を考えると、生理学会が中間法人化したことは適切であったとの発言があった。来年の法人化形態の変更に対応するために法人化委員会を継続する事が報告された。

8.選挙管理委員会報告

川上委員長から、平成19年2月26日に、次期会長および科研費審査委員候補者選挙を行ったことが報告された。次期会長には、岡田泰伸現会長が選出された。科研費審査委員候補者選挙では、有効投票数の過半数を獲得した候補者(有田 順氏、河合康明氏、照井直人氏、本間さと氏、岡村康司氏、八尾 寛氏)と筋肉生理の第一位を獲得した菅 弘之氏のデータを学術振興会に提出した。

9.教育委員会報告

松尾委員長から、モデル講義、ライフサイエンス系学生のためのMCQ問題集、生理学会ホームページに新設された教育に関するページについて現在の状況が報告された。モデルコアカリキュラムについては、次回の大幅な改訂をにらんで生理学会としても努力が要請された。倉智常任幹事より、総会の時に小、中、高校生を招いて展示・実習を行なうことが提案された。それに対して、宮川若手の会運営委員長から「脳と心と身体の科学的理解の推進会議」で小、中、高校生に医学・生理学・脳科学の講義をする計画があるとの発言があった。第一回の講演会は、本年11月に東京のお台場で行う予定。

10.学術・研究委員会

白尾委員長から、筋肉生理学で科研費の応募が少ない現状について、ワーキンググループ(鍋倉淳一座長)で検討していることが報告された。現状を打開する試みとして、1)来年の生理学会大会の前日に筋肉に関するサテライトシンポジウムを開催すること、2)筋肉生理から科研費の審査員が選ばれるようにするため、筋研究者は科研費のキーワードに「筋肉生理学」を入れるよう徹底することが提案された。学術・研究委員会としては、来年度の大会から、科研費に関するシンポジウムを行なうことが報告された。また、大会に対しては、英語版ホームページを用意すること、travel awardを出すこと、早めにプログラム委員会を開催することが要請された。

11.研究倫理委員会報告

粟生委員長から、動物実験の管理に関する法律が5年後に見直される見通しであることが報告され、それに対応できないと実験に重大な支障が生じる恐れがあり、学会として今から対応を考えておくよう注意が喚起された。サルの実験使用は、現在ナショナルバイオリソースプロジェクトに依存しているが、有害サルを使う道を模索して、さらに検討を進めたいと述べられた。

12.将来計画委員会報告

辻岡委員長より、会長候補推薦委員会の人選について、会長案が承認されたとの報告があった。今後の生理学会活性化に向けて、1)非医学部系研究者および若手の入会促進、2)地方会賞の設置などによる地方会の活性化などが提案された。また、論文捏造や利益相反など、生理学会としての研究者倫理規定がIUPS2009で必要になってくる可能性があり、研究倫理委員会などと共に議論していく必要性が指摘された。

13.男女共同参画推進委員会報告

高松委員長から、男女共同参画学協会連絡会の活動状況、大阪大会におけるシンポジウム、ポスター展示の準備状況、大阪大会での保育室の準備状況、IUPS2009における活動準備状況(シンポジウム、保育室、kids space、sponsored socialなど)、生理学会各種委員会に対するaction planの提案について報告された。

14.賞選考委員会報告

篠田委員長に代わって佐久間委員から、1)日本生理学会奨励賞受賞予定者として坪井貴司氏、橋本浩一氏を決定したこと、2)循環グループディナーの会からグループディナー賞候補として推薦された神谷厚範氏を承認したとの報告があった。「日本生理学会地方会における賞」については、賞の要件について6項目の取り決め事項が示された。(1) 地方会賞に関しては、地方会独自の判断でその活性化のため等を目的として賞を制定する。(2)賞を出すことを地方会として決めた場合には、どのような趣旨で、どのような規則、手続きに基づいて賞を決定し授与するか、各地方会毎に選考規則を決めて、生理学会賞委員会に提出する。(3) 学会賞委員会では、その選考基準の内容が適切であるか審査する。(4) 適切と認められた場合は、それ以後その規則に基づいて各地方会の責任に於いて、受賞者を決め、「日本生理学会何々地方会賞」とか「日本生理学会何々地方会奨励賞」とかの名称を付して出す。(5) 受賞者は、生理学会会員であることとする。(6)受賞者を、日本生理学会賞委員会に報告する。賞委員会はそれを記録保存する。

15.若手の会運営委員会報告

宮川委員長から、第84回大阪大会でのシンポジウムの予定が述べられ、若手の会サマースクールについては、大会後に準備を開始する旨の報告があった。

16.IUPS2009組織委員会報告

宮下委員長より第13回IUPS2009組織委員会および第7回IUPS2009合同幹事会が開催されたこと、日本学術会議に共催の申請を提出したこと(採否はまだ不明)が報告された。ついで、倉智プログラム委員長より、1)プレナリーレクチャーはほぼ半数が決まったこと、2)whole dayシンポジウムとPSJシンポジウムの原案がほぼ決まったこと、3)公募シンポジウムは、現在一般公募中であること、4)最終的な決定は、12月5、6日の国際プログラム委員会で行われる予定であることが報告された。栗原財務委員長からは、支援資金について、IUPS口座の体制が整備され今年から新たに振込みをお願いしていることが報告された。また、今後の資金面での支援および参加者の増加に向けた一層の協力が要請された。

17.国際生理科学連合報告

金子IUPS会長より、2007年1月13日に開催された役員会の報告があった。役員、委員長の交代に伴いCouncilに1名欠員が生じたため、現在後任を募集中であること、Long Range Planning Committee ReportをProf. Denis Nobleが中心になって作成中であることが報告された。

18.  FAOPS報告

岡田FAPOS会長より、10月に韓国ソウルで開催された第6回FAOPS Congress及び理事会の報告があった。アジア・オセアニア諸国で未加盟の国の生理学会や生理学者に加盟を働きかけていくことになったので、FAOPS未加盟国の代表的な生理学者を個人的に知っている場合は紹介していただきたいとの要請がなされた。

19.第85回日本生理学会大会(東京大会)準備状況報告

佐久間大会長より、2008年3月25-27日に東京新宿の京王プラザホテルで開催される東京大会について、1)まもなくプログラム委員会を発足すること、2)各学会との連携シンポジウムを企画していること、3)サテライトシンポジウムとして環境と筋のシンポジウムを予定していることが報告された。また、準備にあたって、大会事務局が生理学会メーリングリストを直接利用することが諮られ、承認された。

20.第84回日本生理学会大会(大阪大会)準備状況報告

山本大会長より、大阪大会においては特別講演3、named lecture 3、シンポジウム41(198演題)、口頭発表演題76、ポスター発表演題606であり、事前登録者数は1092名であると報告された。事前登録者数が例年よりやや少ないので、今後その原因を検討する必要が指摘された。

議題

1.フィジオーム・システムバイオロジー推進特別委員会の設置について

倉智常任幹事より、フィジオーム・システムバイオロジー推進特別委員会の設置が提案された。これらの分野は今後生理学会が関与して必要があり、そのために5年程度の時限委員会を設置したいとの説明があった。協議の結果、委員会の設置は承認された。委員については倉智常任幹事が中心となって指名し、会長が承認することとなった。

2.IUPS教育WS運営委員会の設置について

松尾常任幹事より、IUPS大会の後IUPS教育WSを開催することを予定しており、WSの円滑な運営のためにIUSP教育WS運営委員会を2009年9月までの時限委員会として設置したいとの提案があった。協議の結果、委員会の設置は承認された。

3.会長選出方法の改訂について

岡田会長より、現在の会長選出方法の改訂が提案された。現在の規定では、次期会長候補推薦委員の中から第一次候補者が選ばれると、本人の同席のもとで推薦の適否に関する議論がなされることになり、適切ではない。そこで、「本推薦委員の中から第一次候補者が出た場合には、推薦委員を辞退させ、次点得票者をその後任にあてる」という項目を規定に追加することが提案され、承認された。

4.第87回(2010年)大会開催地について

第87回大会は、岩手医科大学の佐々木先生、久保川先生が大会長となり、盛岡で開催されることが提案され、承認された。

5.前回議事録の承認

平成18年第二回常任幹事会議事録が承認された。