日時:平成24年3月27日(火) 午後1-5時 場所:ホテルブエナビスタ 2F会議室(松本)山清治
報告及び協議事項
1. 会長挨拶
岡田会長から、本日の常任幹事会では新しい執行体制を決定すること、そのための定款の改正が必要であることが述べられた。
2. 第89回日本生理学会大会(松本大会)準備状況報告(大橋大会長)
大橋大会長より、準備は順調に進んでおり、事前登録が1209名(うち生理学会員963名)であることが報告された。松本大会記念講演会が開催されること、ランチョンセミナーでは信州の駅弁が供されること、懇親会と「信州の自然と文化と伝統を楽しむ夕べ」が企画されていること、ポスター発表から優秀な約30題を選考して表彰すること、4月1日には男女共同参画に関する市民公開講座があること、学会運営は信州大学と山梨大学の教職員ならびに学生で行っていることが紹介された。
3. 庶務報告(岡田会長)
岡田会長から、会員数が2780名であることが報告された。評議員の平野修助先生、元評議員の村上元彦先生の御逝去に対して弔意が述べられた。 平成24年度山田科学振興財団研究助成に、杉山大介先生、山中章弘先生の2名を推薦したこと、第52回東レ科学技術研究助成に坂場武史先生を推薦し、採択されたことが報告された。 第27回生体・生理工学シンポジウムおよび第33回バイオメカニズム学術講演会を後援したこと、国際シンポジウム「Purine2012 福岡」を共催したとの報告があった。 生理学会の事務を外部委託することが提案され、委託先として学会支援機構と国際医学情報センターを比較した結果、国際医学情報センターに事務を委託することに決まった。 新体制への移行に際し、定款の改正が提案され、承認された(改正点は、第2条、第4条(2)、第18条の2、第19条の2)。 日本生理学会次期会長選出法の改正が提案され、承認された(改正点は、Ⅲの3およびⅢの4)。 6名の副会長、2名の監事による新体制案が提案され、承認された。それに伴い、5名の副会長を常任幹事に選出すること、また地区常任幹事の欠員1名を当該地区の次点者で補充することが提案され、承認された。 各委員会の新委員長が提案され、承認された。 脳科学連合への生理学会の参加について、経済的負担がないことなどの条件つきでの参加が提案され、承認された。
4. 財務報告(川上副会長)
財務幹事から、平成23年度(1月1日から12月31日)の決算報告が行われた。続いて丸中会計監事より、監査の結果、適正な会計処理が行われていることが報告された。常任幹事により決算案が承認された。 続いて、平成24年度会計の予算案が提出され、承認された。
5. 編集・広報委員会報告(小西副会長)
編集広報幹事から、2012年より日本生理学雑誌が隔月刊になったことが報告された。また、生理学会大会のシンポジウムの概要を日本生理学雑誌に掲載する企画が同日の編集広報委員会で決まったので、オーガナイザーに原稿のとりまとめをお願いしたいとの要請があった。 前回からの懸案であったEBSCO publishingのデータベースに日本生理学雑誌の記事を収載する件については、英語に翻訳されるのは記事のタイトルのみであり、内容が改変される心配はないことがわかった。そこで、同社と契約を結ぶことが提案され、承認された。
6. JPS編集委員会報告(佐久間委員長)
佐久間委員長から、JPS編集・発行状況について報告があった。JPSのインパクトファクタが1.356となり、過去最高となった。さらにインパクトファクタを高めるために、Supplementの積極的な引用が要請された。また、今後ミニレビューを依頼することが提案された。 入澤宏・彩記念JPS優秀論文賞および入澤宏・彩記念心臓・循環論文賞の審査結果が報告された。
7. 選挙管理委員会報告(加藤委員長)
加藤委員長より常任幹事の半数改選選挙の結果が報告された。電子投票を採用した結果、全地区の平均投票率は42.6%で、過去の選挙より高かった。電子投票システムに関わるトラブル、苦情はなく、スムーズに投票と開票が進められたとの説明があった。
8. 会員委員会報告(吉村委員長)
1)会員数の増加を図る方策として、地方会発表の筆頭著者は生理学会員であることを義務づけてはどうか、との提案がなされた。これに対して、逆効果であるとの意見もあり、筆頭著者に対して会員になるよう勧誘に努めることになった。 2) 評議員の推薦が32件あり、そのうちの30件については問題がなかったが、2件は現在の身分が大学院生であり、会員委員会としては評議員として承認しない旨の報告があった。これに対して、研究歴の基準を満たせば大学院生も評議員として認めても良いのではないかとの意見があり、今後委員会で大学院生の研究歴の取り扱いについて検討することになった。
9. 教育委員会報告(鯉渕委員長)
1) 生理学会として生理学教育者としての資格を認定する「生理学エデュケーター」制度が提案され、大筋で承認された。一定の出願資格を満たし、認定試験に合格すれば認定を受けられる。出願資格の詳細については今後教育委員会でさらに検討することになった。 2) 生理学教育を発展させるため、今後の生理学会大会において日本語の「教育講演」を10ないし12行うことが提案された。これに対し、数が多すぎるのではないか、という意見があり、教育委員会で検討することになった。また大会の会期前に行ってはどうか、との意見もあった。 3) 「新訂 生理学実習書」は本年12月に刊行の予定。 4) FAOPSの医学教育関連プログラム連絡係として渋谷まさと先生が推薦された。 5) 編集広報委員会に対して、一般向けのホームページを立ち上げてほしいとの要望があった。
10. 学術研究委員会報告(久保委員長)
第89回日本生理学会大会における生理学会解剖学会連携シンポジウムの開催、第117回日本解剖学会における解剖学会生理学会連携シンポジウムの開催が報告された。また、今後の生理学会大会運営を円滑に進めるために学術研究委員会で検討した引き継ぎ事項等の文書が提出された。大会に関する今後の検討課題も示され、集会委員会でさらに検討を進めることになった。
11. 研究倫理委員会報告(蔵田委員長)
昨年11月~12月に環境省が行った動物の愛護に関する法律改正についてのパブリックコメントの募集に対して、日本生理学会として動物実験規制強化に反対することを主とする意見を提出したことが、蔵田委員長から報告された。
12. 利益相反委員会報告(蔵田委員長)
昨年12月の常任幹事会で示された日本生理学会利益相反指針と関連文書(案)の修正案が提出された。学術大会での演題発表の際には、筆頭演者のみでなく、著者全員の利益相反を申告することとし、修正のうえ承認された。「産学連携による医学研究の利益相反(COI)に関する基本指針」および日本生理学会利益相反(COI)に関する運用指針は、平成24年4月1日から施行する。
13. 将来計画委員会報告(前田委員長)
1) 日本解剖学会、日本薬理学会と大会を共同開催する際に、3学会のどれか一つに参加登録費を払えば良いような協定を締結するよう、提案された。2) 他国の生理学会との共同開催を積極的に進めることが提案された。 3) 若い生理学会員を増加させる必要があり、大会のあり方や学術プログラムのあり方、開催地の選び方などが重要である。また若手から教授まで参加できるようなサマースクールなどが提案された。
14. 賞選考委員会報告(松田委員長、代理岡田会長)
松田委員長に代わって、岡田会長から入澤宏・彩若手研究奨励賞の選考結果が報告された。全部で11名の応募があり、イオンチャネル・トランスポーター分野で2名、心臓・循環分野で4名が受賞となった。
15. 生理学女性研究者の会運営委員会報告(少作委員長)
第2回入澤彩賞の選考結果が報告された。また2012年度のWPJ運営委員会およびWPJ企画委員会のメンバーが報告された。
16. 男女共同参画推進委員会報告(水村委員長)
水村委員長から、男女共同参画学協会連絡会の活動状況が報告された。生理学会のアンケートについては、メールでは回収率が低かったので、松本大会中に用紙を配布して調査を行うこととなり、協力が要請された。
17. 若手の会運営委員会(佐藤委員長)
本年2月に第11回生理学ウィンタースクールが開催されたこと、3月にはサイエンスカフェが開催されたことが報告された。また、若手の会としてFacebookページとTwitterアカウントを開設したとの報告があった。
18. 国際交流委員会報告(大森委員長)
本年10月に韓国でKOJACH2012が開催される予定である(韓国生理学会主催)。中国蘇州での生理学会大会に1-2題のシンポジウムを提案するよう、中国生理学会から依頼があり、3月20日締め切りで公募したことが報告された。
19. 日本学術会議報告(河西連携委員)
第22期機能医科学分科会の委員長に本間さと先生が選出され、第21期分科会で討議された8つの課題について、引き続き審議することとなったことが報告された。「学術の大型研究施設・大規模研究計画マスタープラン」は2010年度には1課題が予算化され、2011年度もヒアリングが行われることから、2012年度も提案する方向で検討される。また、生理学会主催のシンポジウムを日本学術会議後援とすることを検討するよう要請された。
20. 日本医学会評議員会報告(加藤評議員)
第29回医学会について、また日本医学会の法人化について報告された。 第29回医学会は、2015年4月に井村会頭のもとに「2015関西」として関西地区で開催される。これにあわせて日本解剖学会では河田教授(京都府立医科大学)が大会長に決まった。生理学会としても、早急に第92回大会の大会長を決める必要がある。 日本医学会を法人化する計画が進められている。法人化されれば、各分科会が相応の経費を負担する必要がある。分科会間でどのように分担するか、現在検討されている。
21. 日本医学会用語委員会報告(柚崎委員、代理岡田会長)
柚崎委員に代わって岡田会長から、生理学会は団体会員として日本医学会医学用語辞典Web版を使用できるので、積極的に利用していただきたいとの要請があった。
22. FAOPS報告(岡田前会長)
岡田前会長より、FAOPSの活動について報告。パキスタン生理学会が本年8月に主催するIMSPQ2012(Inter-Medical School Physiology Quiz)をFAOPSが支援することに決定した。また、FAOPS2019組織委員会(鍋倉淳一委員長)の正式発足が発議され、承認された。
23. 義援金配分委員会(佐々木委員長)
東北地方太平洋沖地震被災三県に所在する大学、研究機関に所属する研究者には松本大会の参加登録費を返還することが報告された。また、破損した実習用機器、器具の修理費用の一部補助については、近々申請書をホームページに掲載する予定である。
24. 第90回日本生理学会大会準備状況報告(石川大会長)
第90回日本生理学会大会は、平成24年3月27日~29日の日程で、東京タワーホール船堀(江戸川区)にて開催される。基本テーマは「進化し続ける生理学」。教育委員会からのエデュケーター制度の確立、2020年の会員減少問題の解決、米国生理学会との絆の構築など、新しい試みが石川大会長から述べられた。
議題
平成23年第3回常任幹事会議事録が承認された。