日時
平成17年5月17日午後1時-5時
場所
仙台国際会議場
出席者
青木 藩、赤池 忠、明間立雄、今泉和彦、渋木克栄、板東武彦、川上順子、佐久間康夫、本間生夫、宮下保司、持田澄子、伊佐 正、久場健司、西野仁雄、福田敦夫、水村和枝、大森治紀、津本忠治、松尾 理、丸中良典、辻岡克彦、徳田雅明、前田信治、今永一成、小杉忠誠、吉村 恵、久保義弘、能勢 博、岡田泰伸、金子章道、倉智嘉久、栗原 敏、野間昭典(JJP編集委員長)、松田哲也(若手の会代表)、丹治 順(大会長)、丸山芳夫(副大会長)、鯉淵典之(次期大会事務局長)
欠席者
香山雪彦、泉井 亮、城所良明、岡野栄之、篠田義一、小泉 周、小澤瀞司(次期大会長)
報告および協議事項
1. 会長挨拶
金子会長から出席者に対し日頃の学会運営に対する謝辞が述べられた。引き続き、2005年3月31日San Diegoにおいて開催されたIUPS総会において、日本における2009年IUPS Congressの開催が最終的に承認されたこと、金子会長がIUPS Presidentに選出されたこと、これに伴い本日の常任幹事会において、2009年IUPS Congressの日本の組織委員会委員長の交代、生理学会会長の退任など各種重要事項の審議をお願いすることになるとの会議内容の紹介と協力要請が述べられた。
2. 庶務報告
金子会長から会員に関して平成17年4月末日現在で一般会員3103名、特別会員28名、名誉会員10名、準会員117名、賛助会員23名であることが報告された。また、山田科学振興財団の研究助成候補者として南部 篤氏、日比野 浩氏を推薦したこと、平成18年度科学研究費補助金審査員に関する情報を日本学術振興会へ提供したこと、7件の研究集会への後援・協賛を行ったことが報告された。
3. 編集・広報委員会報告
岡田編集・広報幹事から本委員会の開催状況、日本生理学雑誌の編集状況、PSJ-Webの更新状況が報告され、各種委員会の活動状況の報告と、Science Topicsに関する情報提供の依頼があった。
4. 財務報告
本間財務幹事から平成16年度(平成16年1月1日から12月31日)会計の決算報告、各種積立金、基金の現状報告が行われ、栗原会計監事より会計監査を行ったところ適正に行われていることを確認した旨報告され、決算は承認された。また、平成17年度予算について本間財務幹事より説明があり、平成17年度からの大きな変更点としてJJPに関する会計を生理学会で行うことになったこと、日本学術振興会から出版補助金として350万円が支給されることになったとの報告があり、予算案は原案通り承認された。
5. JJP編集委員会報告
野間委員長からJJPの編集・発行状況について報告があった。また、今年度の入澤賞はJJP 54巻1号pp. 53-59掲載のIwase et al. の論文に決定したことが報告された。続いて委員会内規により、委員の改選が行われた結果、退任委員全員が再任されたことが報告され、常任幹事会はこれを承認した。また、新委員長として委員会では岡田泰伸氏を選出したが、岡田氏から、自分は現在、日本生理学会の編集広報担当幹事として日本生理学雑誌の発行など学会の業務が多忙なため、あと1年間の猶予が欲しい旨発言があり、野間現委員長が今後1年間引き続き委員長を務めることを了承された。
長年の懸案であった誌名を変更する件につき、委員会はJournal of Physiological SciencesとPhysiological Sciencesの二つの案を最終案として生理学会に最終決定を求めた。常任幹事会では投票を行ったところ25対8でJournal of Physiological Sciencesが支持され、2006年から新誌名に移行することに決定した。
新誌名への移行に際し、Japanese Journal of Physiologyからの移行であることを明確にすること、巻数を継続すること、日本生理学会の出版物であることを明示することが求められた。
また、2006年の購読料は従来どおりであるが、2007年からはこれを3,000円とし、評議員の会費として徴収すること(評議員は会費と購読料の合計額19,000円を負担してきたがこれが13,000円になる)、全会員が電子版のアクセス権を得ること、評議員には(特に辞退の申し出がない限り)紙媒体の冊子を配布すること、機関購読者や非評議員の冊子体購読に関する購読料はメディカルトリビューン社から購入することになるとの説明があった。評議員会費については会則改訂に関する事項として別議題として審議された(後述)。
6. 会員委員会報告
持田委員長より平成17年度評議員候補者を審査し、常任幹事会には23名を推薦することとなったことが報告された。審議の結果、23名全員を評議員会に推薦することが承認された。
また、平成18年度には常任幹事の改選時期を迎えるので、地区選出の常任幹事の定員数を各地区の会員数に照らして見直しを行いたい旨、発言があり、東京地区を7名から6名へ、近畿地区を4名から5名に変更する案が提出された。これに対し、基礎とした会員数のデータは2001年現在の古いものなので、最新のデータに基づいて行うべきであるとの指摘がなされ、最新の地区別会員数を再調査し、秋の常任幹事会で定員数を決定すること、今回の評議員会では次期改選時の地区選出幹事の定員に関して常任幹事会に一任を取り付けることを提案することとなった。
続いて委員長より、会員の所属別割合から考慮して、特別枠の常任幹事にはこれまでの若手、女性会員、IUPS主要メンバーに加えてnon-medical の領域も考慮するようにとの希望が述べられた。
7. 選挙管理委員会報告
川上委員長から平成17年2月に行った科研費審査員候補選挙結果に基づき日本学術振興会へ情報として提供されたことが資料に基づき報告された。
8. 教育委員会報告
松尾委員長から仙台大会において「モデル講義」を行うこと、各教室で所有している実習ビデオをデジタル化する作業を行っていることついて報告があった。
9. 学術・研究委員会報告
久保委員長から、2007年日本医学会総会学術プログラムに関する提案を行ったこと、来年度の群馬大会におけるプログラム、外国人研究者の参加(特にアジア地区の若手研究者の参加)、シンポジウムの提案および英語化に関して意見を述べたことが報告された。また、大会を他学会と共同で開催することについて検討を行い、特に2007年の大阪大会ではこれまでの経験などを生かして他学会との協力を進めたいとの発言があった。これに対して、多くの幹事から賛同の意見が述べられた。
10. 研究倫理委員会報告
板東委員長から動物の輸入に関する新しい法律に関して説明があり、この法律の不都合な箇所に対し、日本生理学会が日本神経科学学会と共同で生物科学学会連合へ呼びかけ、厚生労働省へ要望書を提出した結果、この法律が一部改定されてわれわれが憂慮してきた実験動物の輸入に関しては規制が緩和されることになったことが報告された。また、動物愛護管理法改訂の進捗状況に関して説明があり、生理学研究者が憂慮していたような改正は行われないであろうとの説明があった。
11. 将来計画委員会
前田委員長から、日本生理学会の執行部体制に関して検討を行ったことが報告された。その内容は会長の選出方法、副会長の設置などである。また、「生理学教育と研究に対する提言」について検討を行っている旨報告があった。(副会長制については会則改正の議題として審議した)。
12. 賞選考委員会報告
久場委員長から平成17年度の奨励賞受賞者候補として1件の応募があったが、審査の結果奨励賞の要件を満たしていないとして、本年度は該当者なしと決定した旨報告があり、承認された。また、奨励賞の趣旨が会員に浸透していないのではないかとの指摘があり、趣旨の徹底を図ることとした。
13. 生理学若手の会
若手の会代表松田哲也氏(オブザーバー)から、平成16年8月に開催したサマースクールの報告、札幌大会において開催した若手の会シンポジウムとスチューデント・サイエンス・プログラム(SSP)の報告、平成17年度のサマースクールの計画の紹介があった後、若手の会の運営体制を整えたので、若手の会運営委員会を生理学会の常置委員会の一つとして認めていただきたい旨提案があり、了承された。
14. 男女共同参画推進委員会
水村委員長からアドバイザー制を開始したこと、札幌大会におけるワークショップ、本大会におけるシンポジウムの計画などが紹介された。
15. 日本学術会議生理学研究連絡委員会報告
金子委員長から第19期生理学研連の活動に関する報告と学術会議会長の諮問委員会として設置された「日本学術会議の新しい体制のあり方検討委員会」(座長、遠藤 実氏)の中間まとめについての説明があった。
16. 第36回IUPS Congress組織委員会報告
金子委員長より2005年2月及び3月に開催した組織委員会及びその後のメールによる委員会において、金子委員長の後任として宮下委員を候補として決定したことが報告され、常任幹事会は宮下候補を委員長として承認した。宮下委員長から受諾の挨拶があった後、栗原財務委員長より支援金の寄付状況、倉智プログラム委員長からプログラム計画、岡田総務委員長からロゴマークの決定など準備状況がそれぞれ報告された。
17. IUPS・FAOPS報告
金子会長より2005年IUPS総会へ提出した日本からのProposalが認められ、日本開催が最終的に決定したこと、役員の改選が行われ金子会長がIUPS Presidentに就任したこと、IUPS年会費を4年前に毎年2%づつ増額することが決議されていたにもかかわらず、据え置きになっていたが、財政の逼迫から2006年度には5%の引き上げ、それ以降は年率2%で引き上げることが承認されたことが報告され、San Diego大会の模様が紹介された。
FAOPSに関しては2006年韓国において第6回FAOPS Congressが開催されることが報告され、多数の参加が呼びかけられた。
18. 第83回日本生理学会大会(群馬大会)準備状況の報告
小澤大会長の代理として鯉渕副大会長から、会期は2006年3月28日-30日、会場は群馬県民会館・前橋商工会議所で行う準備が進められていること、発表形式はシンポジウム、口演およびポスターとする予定が紹介された。
19. 第81回日本生理学会大会(仙台大会)報告
丹治大会長、丸山副大会長から演題数、参加者数等について報告がなされた。
20. 前回の議事録の承認について
前回の議事録のうち下記の訂正が行われた後承認された
項目 | 誤 | 正 |
6 | Medical Tribune (MY) | Medical Tribune (MT) |
11 | 奥村氏 | 松田氏 |
12 | 男女共同参画協会連絡会 | 男女共同参画学・協会連絡会 |
16 | 札幌大会 | 仙台大会 |
16 | 丸山大会長 | 丸山副大会長 |
なお、教育委員会と将来計画委員会の活動内容の要旨をそれらの報告に追記することとなった。
21. 特別会員の推薦について
伊佐幹事から本郷利憲会員を特別会員に推薦したい旨提案があり、推薦内容が紹介された。常任幹事会は全員一致でこれを承認し、評議員会に諮ることとした。
22. 法人化検討委員会の発足について
本間財務担当幹事から、執行部の意向として日本生理学会を任意団体から法人にしたい旨の提案があり、これに向けての調査・準備のため、法人化検討委員会(委員長:本間生夫財務幹事、委員:佐久間、辻岡、持田、西野幹事)を発足することが提案された。常任幹事会はこれを承認した。
23. 第83回以降の開催地と大会長について
以下の開催地と大会長が承認された。
回数 | 開催地 | 大会長 | |
2006年 | 第83回 | 前橋 | 小澤瀞司 教授 |
2007年 | 第84回 | 大阪 | 山本 隆 教授 |
2008年 | 第85回 | 東京 | 佐久間康夫教授 |
2009年 | 京都、IUPS Congress |
24. 会則の改訂について
会長から会則の改訂についての執行部案が示され、審議の結果下記のように改訂することが承認された。
改訂条項 | 旧 | 新 |
7の第1文 | 評議員は本会の中核となる会員であって, 評議員の推薦により選考委員会を経て評議員会に附議して決定される. | 評議員は本会の中核となる会員であって, 評議員の推薦により会員委員会の選考を経て評議員会に附議して決定される. |
8 | 常任幹事の中に会長および財務幹事、編集・広報幹事等をおく. 会長は常任幹事会を招集し、これを司会する。 | 常任幹事の中に会長および副会長2名をおく。副会長は財務幹事あるいは編集・広報幹事を兼ねるものとする. 会長は常任幹事会を招集し、これを司会する。 |
9 | (追加) | 任期中に会長が欠けるときは、いずれかの副会長がこれを代行する |
以下項目番号が繰り下がり | ||
会費に関する事項 | 正会員の会費は年額10,000円とする. 但し在学中の者については3,000円とする. 特別会員・名誉会員の会費は免除される. 準会員の会費は年額9,500円とする. | 正会員の会費は年額10,000円とする. 但し、評議員は年額13,000円とし、在学中の者については3,000円とする. 特別会員・名誉会員の会費は免除される. 準会員の会費は年額9,500円とする. |
内規2 | 評議員はThe Japanese Journal of Physiologyを購読するものとする. | 評議員はThe Japanese Journal of Physiologyを冊子体で受け取ることが出来る. |
内規4 | 本会に次の常置委員会をおく. 編集・広報委員会, The Japanese Journal of Physiology編集委員会, 評議員選考委員会, 選挙管理委員会、会則委員会、教育委員会、学術研究委員会、研究倫理委員会、国際交流委員会、将来計画委員会、男女共同参画推進委員会 | 本会に次の常置委員会をおく. 編集・広報委員会, The Japanese Journal of Physiology編集委員会, 会員委員会, 選挙管理委員会、教育委員会、学術研究委員会、研究倫理委員会、国際交流委員会、将来計画委員会、男女共同参画推進委員会、若手の会運営委員会 |
付則 | 会費に関しては平成18年度より適用する。また、会則中にあるThe Japanese Journal of Physiologyの名称は平成18年1月よりJournal of Physiological Sciencesに変更する。 |
25. 会長代行の選出について
金子会長が特別枠常任幹事の地位を失ったので、会長を辞任することとなり、改訂された会則に基づき投票により会長代行の選出を行ったところ、有効投票数30の内、岡田副会長が22票を獲得し会長代行に決した。
(以上)