稲場直子(北海道大学医学研究科・神経生理学分野)
「サッケード眼球運動前後での視覚認知の恒常性を維持する神経メカニズム」
第6回入澤彩賞選考の報告
入澤彩賞選考に関する業務をWPJ(生理学女性研究者の会)は生理学会より委託されていますが、実際の選考は選考委員(男女両性により構成)が行います。WPJとしては選考の公平性を保つため、選考過程をできるだけ公開したいと考えております。以下に、第6回入澤彩賞の選考がどのように行われたかをご報告いたします。
1. 選考委員の選出
選考委員の選出において注意した点は①年齢層が偏らない②応募者のそれぞれの研究分野に比較的近い研究者③応募者と師弟関係や共著者などの関係がない研究者です。 これらに注意し、研究者5名(男性3名、女性2名:WPJ会員1名、WPJ非会員4名)に選考委員を依頼しました。選考委員決定後、応募者から提出された申請書等一式を選考委員に郵送し、選考をお願いしました。
2. 選考委員会による選考の流れ
選考委員会では次の手順で厳正な選考が行われました。選考委員長は委員の互選により決定しました。選考委員長からの報告は以下の内容です。
<選考委員長よりの報告>
今回の選考基準についてはこれまでの基準を概ね踏襲し、以下の通りと致しました。
評価は各人が25点の持ち点の内で、20点を業績、5点を「研究以外のプラス
アルファ」で評価する。
A. 業績評価の観点:相対評価で、1位=20点、2位=19点、以下5位まで、6位以下は一律15点とする。
1) おもな業績論文の全般的評価 、2 ) 主体性・リーダーシップ(1st
author, corresponding authorなど、3)独創性(視点・発想、方法・技術、学
会・専門分野への影響)、 4 )研究の継続性・一貫性、5 ) 生理学分野におけ
る今後の発展性
B.研究以外のプラスアルファの観点(5点満点。標準点は3点):育児、介護、社会活動、教育、学会への貢献
審査結果は、10名の応募者の中から、研究業績および研究以外の評点ともに最高得点を得た1名を受賞者に決定しました。
3. 受賞者の決定
選考委員長より選考結果が報告され、WPJ運営委員会はそれを承認し、受賞者が決定されました。以上が第6回入澤彩賞決定までの経緯です。選考委員および入澤彩賞に応募・推薦してくださった方々、その他関係者の方々に心よりお礼申し上げます。
H27年度WPJ運営委員長 藤山理恵