日本生理学雑誌 第87巻4号

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表紙の説明

〈表紙の図〉
大会名:APPW2025 第130回日本解剖学会/第102回日本生理学会/第98回日本薬理学
会合同大会
演題番号:1P-340
演題名:心循環および運動機能制御における脚橋被蓋核を介したオレキシン産生神経の役割
演題名(英語):Functional·role·of·orexinergic·neurons·in·cardiovascular·and·motor·regulation·through·the·pedunculopontine·tegmental·nucleus
演者:奈良井絵美,木場智史
所属:鳥取大学農学部共同獣医学科獣医生理学分野
説明(キャプション):
運動時には,運動実行の意思によって上位中枢で発生する神経活性(セントラルコマンド)が,体性運動系を制御して四肢および体幹の運動を制御するだけでなく,自律神経系をも制御し,体内恒常性維持に寄与する.セントラルコマンド機能を担う脳内回路メカニズムの全容は不明であるが,脚橋被蓋核(PPTg)を含む中脳歩行誘発野から延髄吻側腹外側野(RVLM)に至る経路が,セントラルコマンドを伝達する脳内回路の一端として同定されている(Koba,·Narai,·et·al,·Nat·Commun,·2022).本研究では,視床下部脳弓周囲野(PeFA)に局在するオレキシン産生神経はPPTgを介してセントラルコマンド機能の生成に関与するとの仮説を検証した.
A:これまでに明らかになっているセントラルコマンド伝達経路(灰色)と,本研究での検証経路(オレンジ色).
B:オレキシン-CreラットのPPTgに逆行性アデノ随伴ウイルスベクターを注入して,オレキシン産生神経に光感受性陽イオンチャネルと蛍光タンパク質を共発現させた.
C:PPTgに軸索投射するPeFAオレキシン産生神経を光遺伝学刺激すると,歩行ステップを引き起こすだけでなく,昇圧および頻脈応答も惹起した.この結果は,PPTg投射性オレキシン産生神経はセントラルコマンド機能の生成に関与することを示す.
利益相反の有無:なし